2023年発売『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』
昨日、「Nintendo Direct mini ソフトメーカーラインナップ 2022.6.28」にて、「ロックマンエグゼ」シリーズの全ナンバリングを網羅したリマスター版が発売されることが発表されました。
通話中に情報を得て、ひとしきり騒ぎました。
自分の思い出のゲームとして真っ先に挙がるソフトなので、相当な思い入れがあります。
それぞれの作品、特に攻略本片手にプレイしまくっていた『4』『5』『6』に関して敵の一体一体、チップの一枚一枚に至るまで語りつくしたいところですが、ひとまずグッとこらえて、エグゼシリーズの魅力について簡単に紹介できればと思います。
より詳しい紹介としては、特に以下の記事がおすすめです。
併せて是非読んでください。
4Gamer.net|「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る
僕が語らずとも相当数の直撃世代が思い出を振り撒いていると思いますが、少しだけお付き合いいただけますと幸いです。
『ロックマンエグゼ』シリーズ
『ロックマンエグゼ』シリーズのナンバリング作品1は、すべてゲームボーイアドバンス(GBA)で発売されています。
1作目の『バトルネットワーク ロックマンエグゼ』はGBA本体と同時発売されており、以降『ロックマンエグゼ6(電脳獣グレイガ/電脳獣ファルザー)』まで、GBA本体と共に走り抜けたソフトと言えるでしょう。
そして、ゲームハードがGBAから「ニンテンドーDS」に切り替わるとともに、同シリーズの特徴を色濃く残した『流星のロックマン』シリーズへと引き継がれました。
上記のような事情もあり、『ロックマンエグゼ』シリーズは『6』で明確に完結しています。
同シリーズは1作目から6作目まで同一の主人公(後述)となっており、その物語には既に幕が引かれているわけです。
今思うと、長く続いたナンバリングタイトルがここまできれいに完結するのは珍しいんじゃないでしょうか。
この潔さが、逆にファンの郷愁を誘っている部分もあると思います。
ゆっくりと表示される「おわり」の3文字が、エグゼシリーズ全体の完結を告げる
世界観
シリーズの主人公は小学生の「光 熱斗」で、その相棒にあたるのが「ロックマン」。
物語は、熱斗の存在する「現実世界」と、ロックマンの存在する「電脳世界」に分かれています。
例えば、熱斗が自宅のオーブンレンジに近づき、手元の端末からロックマンを「プラグイン」します。
すると、ロックマンがオーブンレンジの電脳世界に入り、中で働くプログラムと会話をしたり、ウイルスと戦ったりすることになるわけです。
この現実と仮想空間が直接リンクしている世界観が、本当に素晴らしい。
「自分の周りにある機械も、エグゼの世界ならプラグインできるんだろうな」
そんな風に、子供心をガッチリと掴むものでした。
現実世界と電脳世界は雰囲気もBGMも全然違うし、熱斗とロックマンが直接肩を並べることはありません2。
それでも・・・
「いつでもボクらは、つながっている。」
冒頭のキャッチコピーは、ここから取っているようだ
ストーリーは全体的に王道という感じですが、「熱斗がロックマンを戦わせている」のではなく、あくまで「共に戦っている」という説得力を十分に持っているものになっています。
戦闘システム
戦闘システムもシリーズ内で一貫しており、自陣と敵陣に分かれた3×6のマス目上で戦う2Dアクションとなっています。
十字キーでの移動となり、横長の画面でプレイするGBAにマッチしたシステムであると言えます。
敵の個性も非常に強く、「何度か戦っているうちに楽に倒せるようになる」というアクションゲームの見本のような出来になっていると思います。
敵は青い部分だけど侵入してくる奴もチラホラ
ロックマンは標準装備の「ロックバスター」に加えて、各ターンにインストールした「チップ」を使用して戦います。
この「チップ」システムはカードゲームのデッキ構築→ドロー→使用の流れに近いもので、効率よく使用するためには「コード」を揃える必要があるなど、多様な戦略性に一役買っています。
「N」のチップ同士であれば、1ターンに複数枚使うことができる
他にも、他のキャラクター(「ナビ」)と共鳴して能力を得るシステムやパズルのようなカスタマイズ要素(下画像)など、電子的な世界観をうまく利用したシステムは唯一無二と言えると思います。
これを考えた人は天才
また、やりこみ要素のボリュームも相当なもので、僕はこのゲームに「コンプリートすることの楽しさ」を教えてもらいました。
無視できない「時代の変化」
余計なお世話ですが、(思い出補正も込みで)あまりにも好きなゲームだからこそ、「今の時代の子供達に受け入れられるのか」ということは少し気になっています。
というより、このようなリマスター作品のメインの購買層はやはり発売当時に子供だった世代になってくるんでしょうね。
今は洗練されたゲームがたくさんありますから、わざわざレトロゲームに片足を突っ込んでいるこのゲームをやろう、とはなかなかならないのかもしれません。
近未来的な世界観も、あくまで当時の「近未来」ですからね。
今の現実が追い越してしまっている部分もあると思います。
とはいえ、このゲームの世界は決して色褪せない魅力を持っていますし、ゲーム慣れしている人をも満足させられる懐の深さもあります。根強い人気のある『3』からでも、シリーズの集大成である『6』からでも全く問題ないので、一人でも多くの人にやってみてほしいゲームです。
最後に
ちなみに、『ロックマンエグゼ』シリーズは、2023年3月まではWiiUのバーチャルコンソール(VC)で個別購入することができました。
そのため、プレイできなかったというわけではないんです。GBAソフトをプレイできる環境かWiiUを用意する必要があるのは、ややハードルが高いですが。
ただ、そのままVCに移植されるのと、リマスターとはいえ新作ソフトとして発売されるのとでは、(少なくとも受け取る側にとっては)意味合いが違うんじゃないかなと思っています。
「まだ、ロックマンエグゼは忘れられていない」
それだけでも、十分嬉しいです。
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